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みんなも知らないうちにやっている?歯の寿命を縮める歯ぎしりの恐怖!

2020年12月28日

どんどん冬らしくなり、朝晩の冷え込みが体に堪える季節になってきましたね。実は寒くなるこんな季節によく受ける相談があります、それが「歯ぎしり」です!
皆さんもご経験があるのではないでしょうか!?
寒くなると体をこわばらせて、震えさせて、歯をカチカチ・ギリギリしていませんか?実はこれ、体の中で熱を産生して寒さに耐えるために行っているのです。
 
ここで気になるのは「歯のカチカチ・ギリギリ」です!
これが「歯ぎしり」です、これが原因で起こる症状の相談がこの時期増えてきます。実はあなたのその悩み、歯ぎしりが原因かもしれません。今回はこの歯ぎしりについてお話したいと思います。
 

なぜ、歯ぎしりするの?歯ぎしりの種類って?

頭を悩ます男性
まずは、歯ぎしりのことについて説明していきましょう。私は絶対やってないですっていう人!実は気付いてないだけかもしれないですよ!?
 

歯ぎしりはストレスの捌け口!?

人はなぜ、歯ぎしりをするのでしょう?
これまで様々な仮説が検証されましたが、実は確定的な原因はわかっていません。しかし、身体・心に対するストレスが原因で夜間の睡眠が浅くなると起こることがわかっています。具体的にそのストレスを示すと次のようなものが挙げられると思います。

  • 疲れ
  • 寝不足
  • 飲酒
  • 病気
  • 噛み合わせの不調和 etc

挙げはじめたらキリがないですね。様々なストレスが引き金で睡眠が浅くなり、歯ぎしりを引き起こしているのであろうと、現在のところは考えられています。
 
私も歯ぎしり常習者なのですが、私の場合はほぼ「深酒」が原因です。飲み過ぎると次の朝は頭痛とともに歯ぎしりによる症状が現れます。飲み過ぎは体にとってはストレス以外の何者でもないですからね、反省の日々です…。
 

歯ぎしりの種類とは?

歯ぎしりにはいくつかの種類があります。次に、その種類についてご説明したいと思います。えっ、それも歯ぎしりなの!?というものも中にはあるかもしれませんよ。
 

①グラインディング=ギリギリ

一般的に歯ぎしりと考えられているものだと思います。上下の歯を擦り合わせるタイプの歯ぎしりでギリギリとかゴリゴリとか音が大きく聞こえるのが特徴の一つです。
皆さんが想像している歯ぎしりが、このタイプのものだと思います。
しかし、このグラインディングは、全ての歯ぎしりのうち20%程で、実は音が出ない歯ぎしりの方が割合的には多いのです。
 

②クレンチング=食いしばり

上下の歯を強く噛みしめるタイプ歯ぎしりです。なので、このクレンチングは全く音が出ないので他人から指摘されることがありません。しかし、歯ぎしりの中では最も多いタイプだと考えられています。
日常で会話をしているときにも、ふとした瞬間にグッと食いしばる方がいらっしゃいます。そんな方は、日中も夜間も知らず知らずに食いしばっていることが多く、そのほとんどの人が「私は歯ぎしりはしていません」と言うのです。
 

③タッピング=カチカチ

上下の歯をリズミカルにカチカチと噛み合わるタイプの歯ぎしりです。ごく稀なタイプで、音はしますが、歯にはあまり影響はありません。
 

歯ぎしりによる症状とは?


歯ぎしりの原因と種類について説明してきました。それでは、これらがどのような症状を引き起こすのでしょうか?少し解説していきたいと思います。
 

破折と虫歯

同じ硬さの石と石が何度もぶつかるとどうなるでしょう?
おそらく、その石は少しずつ削れていったり、亀裂が入ったり、割れたりすると思います。それは歯も同じです。
 
歯ぎしりでは、通常の数十倍の力が加わると考えられています。夜間にこんな力が加わると歯自体が割れてしまったり、亀裂が入ったところから二次的に虫歯が進行することがあります。
痛みがあるから削ると言う安直な考えでは、原因が分からず、再発してしまいます。虫歯の原因も多角的にとらえないといけませんね。
 

歯周病

歯周病と歯ぎしりは密接に関係があります。
歯周病により歯を支える骨と歯ぐきが弱ったところに、歯ぎしりの力が加わるとどうなるのでしょう?
その答えは…、「歯周病の進行は一気に加速しますっ!」
 
もともと歯周病で歯の支えが弱くなっているところに、歯ぎしりの追い討ちです!弱っている歯にとって、たまったもんじゃないですよね。私も歯周病専門医としてこのことを理解してもらいうのにかなり苦労します。なんせ、寝ている時のことですので…。
 

顎関節症

先ほど説明した通り、歯ぎしりをすると歯や顎にかかる力は通常の数十倍に及びます。その負担が顎に集中するとどうでしょう?
顎の関節には耐えられない程のダメージが蓄積して、痛みが出たり、動きが悪くなってしまいます。それが顎関節症と言うものです!
顎関節症には様々なタイプがありますが、歯ぎしりが原因のものであれば対処方法はいくつかあります。もしかしたら、あなたのその顎の痛みや頭痛は歯ぎしりからくるかも?
一度、かかりつけ歯科医に相談することも考えてみてはいかがでしょうか。
 

歯ぎしり…その対処法とは?


歯ぎしりの原因は明確にされていませんが、その対処法はある程度確立されています。それぞれに合った治療法で歯や顎に蓄積するストレスを緩和できると自ずと歯の寿命も伸びるでしょう。
 

ナイトガード=マウスピース

歯ぎしりの影響は、上下の歯が直接触れることによって引き起こされます。そうであれば直接当たらないようにすればいいと思いませんか?
それを実現できるのが、ナイトガード=マウスピースです。
 
皆さんが想像しているボクサーやラグビー選手がしているマウスガード=マウスピースとは少し目的が違います。ナイトガードは歯と顎の関節を守るもの、マウスガードは歯と顎の関節を守り、打撲による骨折と脳震盪を防ぐもの。ちょっと用途が違うので、大きさや厚みが違うんです。
 

マッサージや針治療

体を動かすには、筋肉が必要ですよね?
顎も同じです。歯ぎしりをする時、顎周辺の筋肉を使って動かすため、その筋肉たちは過度に緊張している状態なのです。
顎の筋肉の過緊張を緩和するために、マッサージや針治療は有効だとされています。マッサージや針治療で緊張をほぐすことで、夜間の歯ぎしりを緩和し、症状の改善を図るのですが、原因を除去するわけではないので継続的に通院することが必要です。
 

ボトックス治療

美容外科領域ではよく耳にする言葉ですが、ボトックス治療とはボツリヌス菌から得られるボツリヌストキシンを利用した治療方法です。このボツリヌストキシンの筋肉を弛緩(緩める)する作用を利用して、顎の筋肉の緊張を和らげるのです。
一度治療を受けると3ヶ月から半年くらいの効果があるそうですが、やはり効果は限定的なので継続的に施術を受けることが必要になると思います。
 

うまく付き合うには…


私も歯ぎしりに悩まされる一人ですが、完全に悩みから解放されることはなかなか難しいようです。私はナイトガードを使い、症状の緩和と歯の寿命を延伸を計っています。
人が日常的に歯と歯を合わせている時間は10分程度、これにもし、10分の歯ぎしりが加わるとどうなるでしょう?歯の寿命は縮むことはあっても長くなることはないことはないでしょう。
人生はどんどん長くなってきています、最後まで自分の歯で噛むためにも、歯ぎしりへの対応も必要になってくるでしょう。皆さんも上手く付き合うことを考えていきましょう!
 
 
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