女性起業家の選択肢〜個人事業にする?法人にする?〜
2019年3月12日
目次
女性起業家。
この単語を聞いて、どんなことをイメージしますか?
従業員を抱えて事業展開をしている女性の姿でしょうか?それとも、家庭も大切にしながら自分のできる範囲で事業をしている女性の姿でしょうか?
実は、政府が定義している「女性起業家」とは、自営業者(フリーランス)も含まれていて、必ずしも、従業員を抱えている、株式会社にしているなどの条件があるわけではありません。
さて、皆さんは、個人事業・法人、どちらのタイプで事業を展開していこうとお考えでしょうか?
年々増えている女性起業家の数
平成28年に発行された内閣府男女共同参画局の調査結果によると、女性が起業する際に、個人事業を選択する割合は、78.6%となっています。(株式・有限会社が19.3%、特定非営利法人が2.1%)
開業時にかける資金も少なく、自分の経験や前職で培ったスキルをもとに起業をすることが多く、まさに「小さく産んで育てる」という言葉が女性起業に当てはまる言葉かもしれません。
この数字からも分かるように、女性起業家=個人事業(フリーランス)を選ぶ人が多いというのが、今の現状です。
一方で、割合が少ない法人はどうでしょうか?
実は、女性社長の数、女性社長比率は年々増加をしています。
東京商工リサーチが毎年実施している「全国女性社長」調査によると、2017年には、女性社長数が41万人を越え、調査を開始した2010年と比較すると2倍増となっています。
また、女性社長率も、2010年が11.1%だったのに対して2017年では13.0%と約2%増加をしています。
総じて言えることは、個人事業もしくは法人設立をして、自ら事業を行う女性の数は年々増えていると言うことです。
個人事業を選択して3年。私自身が感じているフリーランスの限界
個人事業を選ぶか?法人設立を選ぶか?
この問いに対して、私自身の経験談をここでお話しをしてみたいと思います。
私は13年半、会社員として勤務した後、個人事業を選択して事業を開始しました。
その時に、法人設立を選択しなかった理由は、自分にとって法人化をする必要性が見えなかったからです。
それから約2年半。個人事業での事業展開に限界を感じ始めました。
理由は3つあります。
1、社会的信用の問題
2、事業拡大の限界
3、税制面の問題
一つずつ解説していきますね。
1、社会的信用の問題
現在、私のクライアントの割合は8割が個人のお客様、2割が法人のお客様です。
有難いことに事業を開始して1年目から法人のお客様とのお仕事に恵まれたのですが、お取引が増えるごとに実感をしたことがあります。
それは、「個人事業の人に仕事を依頼するのは煩雑で且つリスクを感じやすいのだろう」ということです。
実際、法人のみと契約をするというルールを定めている企業もありますよね。
個人事業であっても法人であっても、私が代表であるということに変わりはありませんが、会社という人格を別に持つかどうかで社会的信用が変わるということを、最近肌身で感じています。
2、事業拡大の限界
1に繋がる話になりますが、法人格を持っていることで社会的信用が変わるということは、それだけビジネスチャンスが広がるということです。
もちろん代表である皆さん自身が信用されていることが第一ですが、法人というもう一つの人格が更にその信用を高めてくれるのであれば、展開できる事業の幅も変わってくるでしょう。
特に、BtoBマーケットでの事業展開を考えられている方は、法人化することで事業が拡大しやすくなるのではないでしょうか。
3、税制面の問題
個人事業での所得税税率と、法人税税率、見てみると大きく違います。
(先日、ちょっと真面目に勉強してまいりました・・・。)
詳しくは、お知り合いの税理士の先生に聞いていただいたほうが良いと思いますが、税金面のメリット・デメリットも踏まえて、個人事業でいくのか、法人化するのかを考えたいものですね。
女性起業に大切なこと。社会のルールと税制のルールを勉強しよう
私自身が感じたフリーランスの限界、3つのポイント。
分析をしてみると、「個人事業」ではできないけれど「法人」になると出来ることを、経験をもとに少しずつ知識を付けたことで見えてきたものです。
本当は事業を始める時に知識を付け、理解しておけば良かったのかもしれません。
しかし、最初は、自分のやりたいこと・できることをサービスとして世に出し、多くの人に提供することに集中していて、考える余裕がありませんでした。
今になってやっと、社会のルールと税制のルールを知ることの必要性と、それによって自分のやりたい事業が更に広がっていく可能性を感じられるようになっています。
ルールがよくわからないから個人事業のまま、ルールがよくわからないから税理士の先生に全部お任せでは、いつか事業がショートしてしまう可能性もあります。
本当にやりたいことを実現するためには、個人事業がベストなのでしょうか?法人がベストなのでしょうか?
この記事が、ご自身の中で事業展開の選択肢を広げるきっかけになれば嬉しいです。
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