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特別カメラ講座その5:フィルムカメラとデジカメの違いをコスト面から理解する。そして撮影はパズルのピースを作る作業。

2017年8月30日

フィルムカメラとデジタルカメラの違いは色々あります。
そのいくつかはすでにお伝えしてきましたが、次はコスト面から違いを考えてみましょう。

フィルムカメラとデジカメのコスト面からの撮影法の違い


僕はプロのカメラマンとして仕事をしています。僕の撮影のやり方は『ビデオを撮影する様に写真を撮る』
これはフィルムの時代では出来ませんでした。
何故なら、一般的なフィルムは36枚撮りなので、どう頑張っても37枚しか撮れません。
ビデオの様に写真を撮るという事は、被写体と撮影者である僕が会話をしながら連続で撮影をすること、を指します。
1シチュエーションで100~200枚は撮影し、そのうち使えるのは1~2枚です。
撮影したそのほとんどは捨ててしまうのですが、その1枚を作り出すために199枚は捨てるのが僕の撮影方法です。
フィルムカメラだったら36枚しか連続撮影出来ませんから、同じように撮影をしたかったら、カメラとレンズを5台以上用意しておく必要があります。カメラが5台ならばフィルムも5本必要です。1本500円で買ったとしても2,500円です。
フィルム時代にはこんな撮影方法は出来ません。なぜなら、感材費(撮影するための材料費)が高いためです。
昔は、フィルム1~2本で撮影が完了できる、キメの写真を撮影していました。

撮影はパズルのピースを作る作業です


撮影も大切ですが、撮影現場で何もかも完結させようとするのはあまりお勧めできません。
何故ならば、撮影をするという事は、パズルのピースを作ると考えるからです。
たとえ話ですが、パズルを作る際、当然ながらピースが全部揃っていなければ完成させる事はできませんよね?それと同じ事が写真でも言えます。

撮影はあくまでも材料を揃える作業であり、完成させる作業では無い。
これがスマホカメラやデジカメでなくて、フィルムのカメラだったら、撮影現場のフィルターワークが必要になってきますが、デジタルデータで記憶するデジカメは何の苦労も、ましてやコストもかけずにフィルターワークが出来てしまいます。
フィルムカメラだったら、レンズの前に被せるフィルターを駆使して色などを変える必要があったり、暗室で現像する時や、紙焼きの時に専門的な処理が必要になります。デジタルデータはコピーする事も出来ますから、フィルムだったらデュープ(複製)処理をしなければいけない作業もいりません。
スマホカメラで撮影するならば、現場で加工する事はやめ、極力プレーンに撮影する方が後々使いやすく便利なため、僕はプレーン(無加工)撮影する事をお勧めします。

デジタルデータの良さを最大限に生かせるのは「フィルターワーク」

では、どの様な処理が出来るのか?
フォトショップなどの専門ソフトを使えば、文字通り無限の加工が可能ですが、それをスマホカメラに限定するならば、ぶっちゃけインスタグラムの標準的な加工で十分です。
それ以上の高等な処理をしたければ、それこそ数多あるアプリを試してみても良いと思います。
が、僕はインスタグラムにアップする写真は、基本的にインスタグラムで処理をします。
それ以外の場合は、Googleからリリースされている『Snapseed』というアプリがお勧めです。完全無料ですし、使い勝手が良い。さすがGoogleがリリースしているだけのことはあると思います。
加工のコツですが、これは、撮影以上に慣れとセンスが物を言うでしょう。
撮影は被写体がなければ撮影できませんが、フィルターワークや加工ならば、今スマホに保存されている写真を加工するだけでいいのですから、ちょっと空いている時間で練習が出来てしまいます。

まとめ

スマホ写真を上達したかったらフィルターワークの達人になる事。
それ以外に近道はないと思います。

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#selfmedia編集部

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2016年10月1日に立ち上がった、「楽しく正しくメディアの作り方がわかる」をコンセプトに掲げたWEBマガジンであり、コミュニティ。 読み名は「はっしゅたぐ せるふめでぃあ」。