イベント講師インタビュー

東大卒なのに「楽しませたい!」人気TikTokerのSNS発信術

#selfmediaフォーフレンズの特別講義にご登壇頂いた横尾健矢さん。

横尾さんは東京大学を卒業後、ITベンチャー企業にお勤めされるかたわら、お笑い芸人をされていて、その表現手段としてTikTokを使われています。あれよあれよという間に、投稿の「イイね」が累計180万を超える大人気TikToker(ティックトッカー)

 

本日は、その横尾さんにSNSでの表現のあり方や、そこに至った横尾さんのSNS発信ヒストリーをお聞きしていきます。

 

日常から興味のアンテナをはっています

横尾さんーー今日は、よろしくおねがいします。最近はどうお過ごしですか?

横尾健矢さん(以下横尾氏):最近は、変わらず勉強が趣味で(笑)高校生にうける雑学を仕入れるために、生活の中で色々なことに疑問を持つようにしています。

つい最近は、「サイゼリア」か「サイゼリヤ」なのか気になったんですよ。どっちでもいいんですけどね。(笑)でも、日常のふとした事にアンテナをはりながら、いちいち由来を調べているんです。

ちなみに上の二つは、「サイゼリヤ」が正しい表記なんですよ。その由来は花の名前らしいのですが、実際には辞書に載っていなくて当時の地方の方言ではないか、といわれていたり。そういうことをきっちり調べたくなっちゃうんです。

 

ーーさすが、インタビューの入りのまくらがシッカリしています!

 

SNSはいわば「舞台」フォロワーさんを楽しませないと意味がない

横尾さんーー先日の#selfmedia フォーフレンズでの「インスタストーリーズエンタメ攻略講座」いつもはエンタメということで講座をされているのですが、今回はインスタグラムのストーリーズに特化したものでしたね。

横尾氏:はい。当初は15秒動画について講座を、ということでお受けしたんですが、その準備をしている段階で#selfmediaのご参加の皆様のインスタグラムアカウントのストーリーズを拝見させていただいたんですね。で、そこで、大変申し訳ないんですが、「これはマズい!」と(笑)

それで、急遽方向転換して、インスタグラムのストーリーズに特化した内容に切り替えました。

 

ーーーなるほど。いったいどんな衝撃を?(笑)

端的に言えば「自己満足投稿」になってしまっているな、と。

僕がエンタメ講座(注1)でいつも言っているのは「見てもらう人のことを考えましょう」ということ。その視点が圧倒的に足りていないな、と感じたんです。

 

具体的には、旅行に行ってきた時の写真を撮って、それを投稿されていたとして、そのストーリーズ上に書いている文字が「旅行行きました!」と一言だけ書いていたり。見ている人にとっては、「え?何?どこ?それで?」ってなっちゃうような…、と感じるんです。

 

相手がどう受け止めるのかを視野に入れていない。また、「自分をカッコよく見せたい」という下心って透けて見えちゃうじゃないですか。そういう投稿もあったりして。でも、SNSの投稿ってそうじゃないと思うんです。そもそも、「フォロワーさんを楽しませること」を考えていますか?ということで、講座をしようと。

注釈1)エンタメ講座:#selfmediaで2020年1月から各3ヶ月、2シーズンにわたって講師を担当されているエンタメ講座のこと。

 

ーーそういう見せ方をしてしまう時って、案外多いと思います。

横尾氏:そうですね、SNSを自分ひとりの物だって狭い見方をしているのかな?と。もちろん、それはそれでSNSの楽しみ方だとは思うんですよ。でも、自分をブランディングしたり、ビジネスで影響力をつけていこうと思った場合、SNSっていわば「舞台(ステージ)」だと思うんです。舞台上にいる時って、自分の好き放題やって良いかっていうとそういうわけではなくて、見てくれている人や周りの人の視線をちゃんと感じていないといけないんです。

 

自分自身が舞台に立つときのことをイメージすると、そこで「見てくれる方の視線を感じられるか」が、はじめのスタートライン。

 

そこを、まず共有したい!そして、実感として感じて欲しいと思ったのでフォーフレンズの講座内では、「そのまま使えるテンプレ」というのもつけました。あれをそのままやれば劇的に投稿の「味が変わる」ので。

 

ーー横尾さんは、最初から味のある投稿に関してセンスありましたか?

横尾氏:ブラッシュアップという意味では日々なんですけど、僕自身は福田基広さんや、ゆうこすさんの本を読み込んで、「どういう投稿をすべきか」というのをインプットした上でTikTokをはじめています。

なので、最初からお笑いを届けるツールとして「楽しませようとしているヤツ」というスタンスを重視していました。そこからスタートして、投稿を続ける中で今のブランディングが磨かれていったというか。

 

自分の中では「楽しませる」と言っても、一方的に発信するのではなく、双方向のやり取りが好きで、コミュニケーションで楽しませたいというのは当初からありました。

また、真面目なところを出すことや、弱みを出すことも自分は好きなんだな、というような深堀りは、投稿を続けながらブラッシュアップされていった感じです。

 

SNSもリアルと同じ!その場所によって、相手も見せ方も、伝える内容も違う。

お笑いの舞台に立つ横尾さんーー舞台に立つ方は、本当の自分と、舞台上の役割をはっきりと分ける人もいると思いますが。横尾さんはどうですか?

横尾氏:僕自身、最初の頃は、2面性の中で試行錯誤していたのですが、現在はもう定まってきていて、プラットフォーム上で自分のどの部分を見せるかをはっきり分けています

 

例えばTikTok上では、完全に「ネタ」を見せている。本当の僕ではなくて、舞台上のキャラクターというか自分の一部をかなり凝縮して切り取って見せています。

一方でインスタグラムは、「そういったネタを提供している人の日常生活」というスタンスで見せています。なので、より普段の自分自身に近い日常を載せています。両者に共通するのは、「高校生向けにやっている」ということ。

 

また、その2つとは別に、自分の仕事の部分やそこに関わる人向けに使っているのがフェイスブック。フェイスブックでは仕事関係の方々、つまり「大人」に反応がいい恋愛のことなども発信しています。

 

 

ーーなるほど!単にプライベートと仕事を分けるだけでなく、受け取り手のターゲットに合わせても投稿やプラットフォームを変えているんですね。一見、見せ方を変えると、自分という1人の人が分断されてしまって、自分自身が混乱してしまいそうな気もしますが。

横尾氏:そんなことはないですね。どちらかというと、より自然です。最終的に伝えたいことの根底にあるのは、「楽しませたい」という共通の想いです。

それを、相手とその相手がよく使うプラットフォームで使い分けている感じです。高校生が求めているのは「面白いこと、勉強の仕方」、大人が求めていることは「日々の刺激やSNS情報」とか。そういう形で届けているイメージです。

 

キャラクターを定めると、投稿が楽になる

横尾さん
ーー発信を複数持つことの感覚が、よくわかりました!そうやってプラットフォームや相手に合わせて発信を日常的に続けていくことは、クリエイターとして枯渇してしまうような感覚もあるように思いますが、その辺りはいかがでしょうか。

横尾氏:ううーーん。(遠い目)

TikTokのネタを考える部分では、とても考えますが…。それ以外は枯渇するようには思わないですね。逆にいうと、TikTokのネタに関してはもう、日々何をやっていても考えていますし、かなりの時間をそのネタ作りに費やしています。で、なぜ自分がその投稿を続けていけるかというと、それは「キャラクターが定まっているから」と言えます。

自分のことでいうと、

  • 「東大卒」
  • 「TikTokやってる」
  • 「ITベンチャーで営業マン」

性格面だと

  • 「真面目一直線」
  • 「小難しいことが好き」
  • 「勉強が好き」

という像(キャラクター)が定まっている。その時々にあったシチュエーションで、このキャラクターがどう動くかというのは自然に定まってくるんです。

 

ーーそれはすごいです。ある種の「メタ視点」で、演出家視点のような思考回路!

横尾氏:そうですね。自分自身はそのキャラクターのほんのちょっと後ろにいる、というか、ゲームが好きだったので、ちょっと後ろから操っている感じです。とはいえ、僕は根本的には、リアルとSNSは全く一緒だと思っているんです。だって、リアルでやりとりするときだって、相手やシチュエーションによって見せ方や喋る内容も違うじゃないですか。それと全く同じですよね。

 

SNSの場合は、プラットフォームによって話をする相手、つまりターゲットを変えていく感じです。とはいえ、僕も最初は「一般受け」のように、ターゲットが広くて定まらないような投稿をしていました。それを修正をしながら、今の考えに至ったと言う感じです。

 

自分が面白いと思うことが基本。その上で反応をみて日々修正をしていく

横尾さんーーなるほど!でも、実際投稿を始められてから、修正の期間がかなり短時間ですよね。

横尾氏:毎日やっていますからね(笑)毎日考えて研究してやっています。PDCAをめちゃくちゃまわして。Googleのスプレッドシートにフォロワー数の増減のグラフをつけながら、その動画の内容や秒数も全てデータで出して、それを修正しながら投稿を作っています。

基本的に、自分が面白いと思うものしか投稿はしませんが、その上で、反応によって修正をし続けています。

 

ーーすごい!さすが研究熱心です!ご自身のインフルエンサーとしての位置やこれからというのはどうイメージしていますか。

横尾氏:TikTokでいうと、10万フォロワーからインフルエンサーの仲間入り、というイメージがあります。そういう意味では、今のフォロワー数(2020年7月現在で4万フォロワー)を10万まで増やす事が一つの目標です。

 

一方で、インフルエンサーとして個人の立場の影響力とは異なった、企業や法人の持つ影響力に対して関係していきたいとも思っています。

具体的には、2つの道で両輪を回していきたいと思っています。ひとつはインフルエンサーとしての活動、もうひとつはSNSコンサルタントとしてSNSでの伝え方をサポートしていくという活動。その2つの道で活動したいと思っていますが、まだまだこれから実績を重ねていこうという感じです。

 

ーー今は、SNSでの表現に悩んでいる方へのサポートなどは行なっていないのですか。

横尾氏:やりたいとはすごく思っていて。先日のエンタメ講座では全員に個別相談の時間を持ったりして、コンサルティング的なこともやっていました。ただ、具体的に広くコンサルティングのサービスを提供している状態ではないので、今後展開をしていきたいと思っています。

 

人生はもう、何をやってもプラスしかない

横尾さんーーこれから将来的にご自身がチャレンジしてみたいことはありますか。

横尾氏:(長い沈黙の後)本、書きたいです。

正直言うと、2年前の10月11月の僕は心が死んでいました。1年前の3月ぐらいはもう、本当に生きる気力がない状態で、生きてる意味を見出せず、長い暗黒期でした。そんな時に、僕のお笑いの相方に相談してた事がきっかけで、自分のことを見返すきっかけになりました。

 

そこで「死なないよりは、生きていたほうが人は喜ぶな」と思い始めたというか。

 

その頃から、TikTokもやろうと思い始めました。実際には、「とりあえずやり続けよう」ぐらいではじめて、最初の数投稿でイイね数が40くらいになって、どんどんフォロワーも増えてきて「あ、なんかいけるかも?」って思ったあたりに、福田さんから、#selfmediaのエンタメ講座の講師依頼を受けました。

 

そこからは自分の実力がついてきつつ、心も整ってきて、今は「自分のひとことによって人を動かす影響力があるんだから、がんばって生きていこう」と思えたんです。

 

ーーそんな背景があったのですね。聞かないと全くわからない、本当に濃密な2年だったんですね。それは是非本にして欲しいです。

 

#selfmediaフォーフレンズへメッセージ

ーー最後に、フォープレンズに期待することなどあれば、是非。

横尾氏:使わなきゃもったいないってことですかね。1インプット3アウトプットする、それぐらい使い倒すのがいいと思います。

僕の場合だと、SNSで投稿することがアウトプットです。ひとそれぞれアウトプットの仕方は違うと思いますが、どういう形でもアウトプットを重視してインプットをしていかれることをお勧めします。

 

ーー#selfmedia代表の福田にもメッセージがあれば是非お願いします。

横尾氏:なんだろう…。「僕のこといじるときはちゃんといじって!そうじゃないと不安になるから!」ですかね(笑)というのは個人的な話ですが…。

僕がSNSを始めた時、話を聞いてくれる相手が居なくて、その存在になってくれたのが福田さんだったので、その時からずっと背中を追っています。これからはその福田さんに伴走できるような存在になるべくがんばっていこうと思います。

 

ーー本日は、長時間、ありがとうございました!

 

インタビュー後記

終始、言葉を選びながらも和やかに軽やかにお話しいただいた横尾さん。ひとつの質問に対しても、その受け答えから、日々の中で様々なことにアンテナを貼って、研究して思考して、自分なりの答えを探して・・・という姿勢が見え、とても勉強になるインタビューとなりました。なかなか答えづらい質問にも、じっと一点を見つめて考えて、言葉を選んで真摯に答えてくださる姿はとても印象出来でした。

その思考が深いからこそ、その分析やアウトプットの量もすごい!でもそれを自然体で楽しんでできるような根本的な考えがあるからこそ、人気インフルエンサーとして活躍しているんだなと改めて感じました。

是非、横尾さんの生の声と体験を、読者の方のSNS発信でのあり方に生かしていただければと思います。

 

プロフィール

 

横尾 健矢(よこおたつや)

1990年生まれ、福岡県出身の東大卒のTikToker。BitStar所属。祖母にほめられて勉強が好きになり東京大学に現役入学するも、真面目すぎた反動でお笑いにハマる。サラリーマンのかたわらお笑いのテクニックと洞察力を用いて、TikTokで0から8ヶ月で25,000フォロワー、1,500,000いいねを突破。(2020年8月現在)現在も10万フォロワーに向けてクリエイターとして活動しつつ、SNSコンサルタントとして自分のキャラクターを生かしたエンタメSNSを教えている。

横尾 健矢 Instagram

 

ABOUT ME
マエシロ マサコ
マエシロ マサコ
コミュニケーション・デザイナーとして、インテリアやブランドのデザインをするかたわら、#selfmedia for friendsの編集長も(建築→インテリア→アート→ワークショップを経て現在はブランディングの仕事など) 「わたしが私を育ててく。なりたい私を生きていく為のブランディング実践無料コミュニティArtivate me! SQUARE」主宰。✨ワクワクすることの純度をあげることにフォーカスして、「パッカーン」と開いてく生き方&仕事の仕方を実践中⭐️
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#selfmediaとは、「あなたのメディアに革命を!」をコンセプトに掲げたWEBマガジンでり、ビジネススクール兼コミュニティ。
2020年4月現在、のべ300名が参加(法人様2割、事業主様7割、会社員1割)

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