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ここが変だよ日本人!食べ物の出口を綺麗にする国=ニッポンは口臭の国!?

2021年3月25日

学生時代よくビリヤードをしていたのですが、そこで知り合ったオーストラリア人にこんなことを聞かれたことがあります。

 

「なんで、日本人はウォシュレットでお尻を綺麗にするのに、口を綺麗にしないんだ?」

 

確かに・・・。何気ない外国の方の疑問だったのですが、実は日本という国の歯科医療体制の問題点を如実に表しているものだと思います。

「日本人は口が臭い奴が多い、なんで予防ができる虫歯と歯周病を予防しに行かないのか?」と彼は感じていたわけなんです。当時は「予防」ということにあまりピンときてなかったのですが、今となっては私が最も発信しなくてはならないことだ感じているものなのです。

 

話は少しずれましたが、今回のテーマは「口臭」です。その原因は、ただの磨き残しから大きな病気の初期症状まで様々です。グローバルな世界を生き抜くために必要な知識ですので最後までお付き合い下さい。

 

口臭の原因とは?

口臭には、いくつか原因が考えられます。また、その原因は人によって様々です。それぞれの原因がわかっておかないと対策は難しいですので、まずは敵のことを知ることから始めましょう!

 

口の中の細菌が出す臭い!

一般的に口臭の原因は、細菌が生きていくために口の中の食べカスなどを分解・発酵する過程で産生されるガスです。簡単に言うと、細菌たちのオナラみたいなもので、その主たるものは次の3種類です。

 

・メチルメルカプタン:タマネギが腐ったような臭い

・ジメチルサルファイド:キャベツが腐ったような臭い

・硫化水素:タマゴが腐ったような臭い

 

この中でもメチルメルカプタンは、口臭の強さに関わっているとの報告があり、口臭検査でもその口臭の強さの指針に使われる物質です。

歯周病・虫歯も進行すると特有の口臭を発します。私はアレルギー性鼻炎&蓄膿症でもともと臭いには鈍感なのですが、職業柄、お口の中の臭いには敏感です。診療中はもちろんですが、バスや電車の中でも不意に臭いを感じる事があります。海外の方はそんなところに敏感なのかもしれませんね。

 

他の病気が原因かも!?

「おとうちゃん、お酒臭い。」

私も深酒をした次の日に子供に言われますが、これも口臭の一つですね。食べ物や飲み物だけではなく、体の中から発生する臭いもあります。これだといくらお口をキレイにしても口臭は消えませんね!

慢性鼻炎・蓄膿症:細菌による臭い

・逆流性食道炎:胃酸による臭い

・肝機能障害:アミン臭

・腎機能障害:アンモニア臭

・糖尿病:アセトン臭

・悪性腫瘍:腐敗臭

実際に診療に当たっていてもこういった特有の口臭に気付く事があります。特に、糖尿病特有のアセトン臭は甘い匂いが特徴で、歯科受診から内科への精密検査依頼で分かることも多くあります。大きな病気が裏に隠れているかもしれませんので、口臭といっても甘く見ることはできませんね。

 

生理的口臭・心理的口臭

〜生理的口臭〜
1日の生活の中でもお口の中の匂いは変化していきます。これは、唾液量細菌量の変化により起こるもので誰の口の中でも起こっている現象です。例えば、朝起きた時に口の中がネバネバして臭いを感じる事がありませんか?これも生理的口臭の一つです。

 

「夜に口が乾燥→唾液量低下・唾液中の細菌濃度の上昇→細菌の臭い物質の濃度の上昇」

 

これが簡単なメカニズムですが、この変化が日常的に大なり小なり起こっているのが人間ですので、時間的・タイミング的なもので口臭が強くなる時間帯といものが存在します。特に問題はありませんので、気になる時はマウスウォッシュなのですっきりするくらいでいいでしょう。

 

〜心理的口臭〜
実際に口臭はないのに口臭があると思い込んでいる方がたまにいらっしゃいます。このような方の症状を心理的口臭と言います。様々の心理的なストレスが引き金で口臭のせいで人に避けられているのでは?と不安を感じることによるものだと考えられています。

 

「不安・疎外感の原因は口臭なのでは?」という負の仮説から起こる!

 

口臭は設備の整っている施設では、数値化することが可能です。数値化されて口臭がないことが分かると楽になることもありますので、気軽にご相談されるといいと思います。「全然大丈夫ですよ」と分かることが1番の特効薬かもしれません!

 

口臭の治療方法は?

自分で口臭に気付いたり、他人から口臭を指摘されたらどうしましょう?

まずは、口臭の原因の診断が重要です!お近くの歯科医院でその口臭の原因を探ってもらい、その原因に応じた治療を行いましょう。

 

口の中の細菌が原因の場合

口の中に原因があるときは、徹底的に細菌を少なくすることが治療になります。つまり、細菌がどこにいるのかをしっかり把握して、それを取り除く方法を身に着けるのが一番のクスリです。

歯周病・虫歯が原因であれば、それをしっかり治療するのが重要です。進行している歯周病・虫歯があるとどんなに自分で磨いても口臭は改善しません。歯周病と虫歯の治療方法に関しては、以前のコラムを参考にしていただければと思います。

 

ここで私が皆さんにお教えしたいのは舌に付着する細菌の存在です。

には、「味蕾(みらい)」と呼ばれる味を感じるたくさんの凸凹があります。この凸凹にたくさんの細菌が付着して、口臭の原因になることがあります。

歯ブラシで舌を磨く方がいらっしゃいますが、実はNGです。歯ブラシの毛では舌には少し刺激が強く、逆に舌を傷付けてしまい、余計に細菌を増やしてしまうことに繋がります。なので舌ブラシを使用しましょう!

 

他の病気が原因の場合

これは命にも関わることですので早急な対策が必要です!

他の病気による口臭かどうかの判断はかなりの経験が必要です。歯科医院での治療の過程で受診を進めることがほとんどですが、こればっかりは専門家へ任せるしかないですね。

 

これも日頃からメンテナンスに通院していると、その口臭の変化にも気付く可能性は高くなります。私たちもお口の中を見つつ、体の動き・顔色・仕草なんかも観察して体調の変化に注意を払っています。口臭だけから病気を見つけることはなかなか難しい、そんな小さな変化の積み重ねでやっと気付くのが実際のところです。かかりつけの存在が早期発見の決め手ですね。

 

自分で出来る口臭予防!

冒頭でも触れましたが、日本人は口元の手入れに関心が低い人種だと思われています。しかし、欧米では口元の手入れはエチケットだと考えられています。つまり、口元のケアができている人間=生活習慣がしっかりしていて信用できる人間と判断されるわけです。

 

まずはセルフケア!

口の中に細菌が増えないようにするために出来ることをする!これは虫歯・歯周病の予防策と全く同じです。

①歯磨き・フロス・歯間ブラシ

②舌磨き

③規則正しい食習慣

④定期的な歯科医院でのメインテナンス

基本的にこれができていれば、口臭で人に不快な思いをさせることはないでしょう。要は、セルフケアすれば確実に予防できることを理解しているかどうかだと思います。お口のエチケットもグローバルに考えていきましょう!

 

唾液の量を少しでも多く!

唾液の量が少ないとどうしても口臭は強くなってしまいます。日々のお口のケアにプラスして行なって欲しいのは唾液線マッサージです。唾液線と呼ばれる唾液を作る工場は刺激をすることでその工場稼働率を向上させることができます。

耳下腺…耳の下あたり、耳の周囲

舌下腺…顎の下の舌の付け根あたり

顎下腺…顎の下、エラの下から首元あたり

この3つは三大唾液線と呼ばれる、唾液を作る三大工場です。この辺りをぐりぐりマッサージするとじわーっと唾液が出てきます。これを1日に5〜6回繰り返すとかなり唾液量が増えるのでお口の中の乾燥をかなり防ぐことができ、口臭予防にも繋がります。

 

お尻も口も綺麗な日本人に!

デリケートなお尻をいかに綺麗にするかを考える日本人はとても几帳面な人種だと思います。そんな几帳面なところを口の中にも向けてもらうと世界一の健口大国にもなれると私は思います。皆さんもぜひ!

 

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村上弘

村上弘

福岡市早良区飯倉育ちで二児の父、むらかみひろし歯科医院の院長です。 『患者さんにベストと考えられる治療の提供』 『患者さん個別のメインテナンスプログラムの構築と提供』 をコンセプトに地域の皆さんが気軽に通えるような『アートな歯科医院』を開院しました。 これまでの「削る」治療型の歯科医院ではなく、「守る」メインテナンス型の歯科医院です。 歯科医院を歯が痛いから行く場所ではなく、健康であることを確認しに行く場所にしたい。みんなの笑顔があふれている場所になれるようにこれからも発信していきたいと思います。