【東京】201908定例会報告:事業主様に送るサブスクリプション(定額制ビジネス)の始め方
2019年9月4日
目次
#selfmedia東京8月の定例会は「事業主様に送る定額制ビジネスの始め方」と題し、事業拡大のために、サブスクリプションというビジネスモデルが作りましょう!という目的でワークスタイルで進められました。
この場を利用してとにかく作ってみるという強制力と、リアル対面でのワークは、アイデアの感想や新しい着眼点などをもらえるのが良いところ!
サブスクリプションの理解を進めつつ、ビジネスモデルのアイデアの書き出しなどの1人ではなかなか具体的にしていきづらいところを、明確にしていきます。
読み進めながらも、是非一緒にワークに取り組んで頂き、あなたがワクワクするような、あったら良いな!こんなのおもしろいよね!という、サブスクリプションモデルを作ってみてくださいね!
サブスクリプションとは、どんなビジネスモデル?
最近、耳にするようになった”サブスクリプション”というもの。短く略してサブスクと呼ばれることもあります。
いったい何かというと、「商品やサービスを利用する権利にお金を支払う」というビジネスモデルのことをいいます。
福田氏の事業の9割が、個人や企業に向けてのサブスクリプションだそうで、実際に事業として運営しているリアルなところを聞けるのは貴重な情報ですよね。
時代の流れにマッチするのがサブスクビジネス
モノを買う、サービスを受けるという消費において、個人で購入して”所有する”ことから、必要な時に”利用する”ことへと、時代のニーズが変化しています。
モノがいいから買ってください、このサービスは買う価値があります、という売り方は過去のものとなりました。良いもの、優れているということに価値があった昔と違い、良いものだというのは大前提となりました。
さらに顧客のニーズに寄り添い利用価値があると感じられるサービスがサブスクリプションの特徴となっています。
手に入れることや維持することに、コストがかかる車や家などもシェアするということが一般化してきています。新品の洋服やブランドのバックなどが、買うよりも借りることで安く利用できるのは、それが必要な人にとっては大変魅力がありますよね。
馴染みがあるところでいえば、ソフトウェアなどの電子情報の利用や、音楽聴き放題・動画見放題、本・雑誌の読み放題サービスなどは身近にあるサブスクリプションですね。月額課金サービスとほぼ同様なイメージです。
「セールスの仕方がすごく変わってきているので、事業が従来のやり方でうまくいっていない、売上アップにつなげられていないという方は、やり方自体を見直した方がいいと思います」と語る福田氏。
所有はシェアへ、販売は関係性作りへと変化してきてるのですね。
購入者の立場で考えてみると、サービス単体を比べるというよりも『誰から買うか』とか『どういう想いに共感するか』といった人や志にフォーカスした選択になってきているという実感も確かにあります。
サブスクのビジネスモデルは、ひと月あたりの価格が数百円からあり、高いと感じないものも多く、ゆえにいかにその長くサービスを楽しんでもらえるか?が大事とのこと。
『顧客がそのサービスを使い続ける上で、サービスに投下する金額の総額』をLTVと言いますが、今の時代は、払う負担が少なく長い関係性を作っていけるサブスクでビジネス展開を考えた方が、LTVにマッチしたサービスであり、事業の安定化にもつながります。大企業もどんどん取り入れている手法となっています。
購入までの顧客様の行動を知っておこう
サブスクリプションにおける、顧客様と出会い、商品やサービスを購入いただけるまでの行動の流れは、下記の6つのフェーズになります。
商品やサービスをいきなり買ってください!とセールスしても購入頂けることはなく、購入に至るまでの関係性が大切であり、その順序もあるのでこのステップで進むといいとのことです。
1、認知
本人と出会っていたり、口コミや講座等の告知を通じて、商品やサービスを知る。
2、興味・関心
どんなものなのだろう、良さそうだ、楽しそうだ、と興味や関心を持つ。
3、セールス
お試しサービス期間などを初利用をする。体験してみたりセールスを受ける。
4、初利用
良いと感じれば、入会して利用してみようとなる。
5、関係強化
最初の利用後、利用する価値があると感じてもらう関係性の強化をしていく。
6、契約更新
続けて利用しても良いと思ってもらう関係を、サービスやサポートを通じながら信頼関係をさらに強化していく。
今や、いい商品やサービスを作るのは当たり前となり、その10倍のエネルギーを”購入してくれそうな人との関係性を築くため”に使うように意識に変えていくことが大切だとのこと。
サブスクビジネスでは、売るための顧客獲得よりも、まずは購入いただく前の関係性作りの方が大切な事項であるということを、肝に命じておく必要があるようです。
サブスクリプションって具体的にどんなものがある?
「毎月・毎年というくくりで定額で料金が発生する」のがサブスクリプション。あなたの身近には、どんなサブスクリプションがあるでしょうか?
会場では、新聞購読、Netflix、WOWOW、Amazonprime、カーシェアリング、自転車シェアリング、学研等、様々な声がありました。年金、NHK受信料なども入るそうです。
皆さんも、すでに複数のサブスクリプションを利用しているのではないでしょうか?
それぞれが、月額にすると利用しやすい金額設定だったり、利便性もあり、ついつい増えてしまうかも知れませんね。全部まとめて年単位でみれば意外と支払っていたりします。
それがサブスクリプションのカラクリでもあり、長く利用してもらうことで事業の運営の安定化にも繋がります。
サブスクリプションの代表的なジャンルは下記の3種類になります。ご自身の得意な分野や作ってみたいものを、どれかに当てはめるとイメージしやすかと思います。
会員制型
毎月一定の金額をお支払いただいている会員様にコンテツを提供するスタイル。一番展開しやすく、ユーザーはアップデートの度の料金発生や、返却納期や使用回数などを気にせず使い放題、通い放題なところにメリットがある。
ソフトウェア、デジタルコンテンツなどの無形の商品、スポーツジム、エステや美容室などのサービス。教室・レッスン通い放題。オンラインサロンなど。
提案型
日常的に使うもので、多様にある商品のなかから選ぶのが大変なものを、専門家が個人的にオススメをしてくれるスタイル。
食品、衣料、化粧品、アクセサリー、雑貨など、旬な食べ物、自分ライフスタイルにあう好みのものなどを、プロフェッショナルな私がチョイスしたものを送りますよ!というもの。ユーザーは、選ぶ手間やセンスなどをお任せできるメリットがある。
定期購入型
定番で使う食品や日用品、サプリメント等の健康補助食品、雑誌など、必ず買うものを定期的に届けてくれるサービス。
重いもの、かさばるものは配送されると助かるし、ユーザーは、定期購入割があったりストック切れ防止などのメリットがある。
Let’s work! どんなサブスクを作るかアイデアを出してみよう!
ここからは実際にワークに取り掛かりましょう!
『ご自身がやりたいな!と思うものを作ってみてください。』とのことでした。
自分が想像できることは実現できる力を持っているので、今できる規模で考えない方がいいそうです。
出来る出来ないはひとまず横に置いておいて、思いつく限りの、サービスプランを書き出してみましょう!
ゆくゆくは、運営メンバーが複数名いて、組織化できるのが理想だそうなので、拡張性や発展性のあるだろうか?という視点も加えるとなお良いそうです。
Let’s work! 利用してほしい顧客層を設定しよう!
次に、アイデアを出したサービスを利用してもらいたい顧客の設定をしましょう!
その設定は、細かければ細かい方がよいですし、売上に直結していくそうなので、1人の理想的な顧客様のプロフィールを作る感じで、性別や年代、家族構成、職業やライフスタイル、趣味、どんな悩みがあるのかなども書いてみましょう。
Let’s work! サービスのベネフィットと料金設定をしよう!
ベネフィットとは、サービスの訴求ポイントとなる独自のウリのことをいいます。箇条書きでどんどん書き出してみましょう!
どんなお悩みや困りごとを解決するのか?どんなニーズを満たして喜ばせているのか?など、ベネフィットが明確かつ多いことで商品価値も上がってくるそうです。
どんどん他にはない良い点を作り出すこともポイントですね!
料金設定は、下げれば満足度は上がるが、安すぎると事業として成り立つまで大変なので、競合との料金比較、利益が出るか、お得感などを加味して設定してみること。
松竹梅といった価格が3段階あり選べるようになっているものがオススメ。
もし一番高いものを選ぶ人が多ければ、最初のうちは少ない人数でも利益を出せたりします。料金設定も決めてみましょう!
Let’s work! 決済システムを選ぼう!
サブスクビジネスで重要なのは、実は決済だそうで、決済の仕組みがうまく進まないことで、せっかくの入会の意思が削がれてしまい離脱してしまう可能性がありるので、事前にしっかりと準備しておく必要があります。
まだ決済サービスを持っていない場合は、最初のお試しをするなら、無料で作れるPayPalのビジネスアカウントがオススメ。
それぞれの利用時の手数料や利用料などを比較して、ご自身のサービスにあった決済システムを決めてみましょう!
- PayPal(オンライン決済サービス)
- STORES(ストア型決済サービス)
- BASE(ストア型決済サービス)
- CAMPFIRE(CAMPFIREファンクラブ)
- ペライチ(ランディングページサービス)
上記5つは、無料で登録利用ができ、どなたでもサブスクリプション事業がいつからでもスタートできます。
まずは登録するだけでもいいので、先に決済システムを持っておくと利用開始したいタイミングで、スムーズに進めることが可能です。
Let’s work! どのように顧客を獲得していく?
顧客となってくださる人と、どこで出会うのか?
前出のワークでやった、サービスを利用してほしい理想の顧客像は、何をよくみていたり、利用していそうなSNSは何でしょうか?顧客像をベースに、どんなものを利用して出会うのかを想定してみましょう!
例えば、
- InstagramやfacebookなどのSNSを利用する
- SNSに表示される広告を利用する
- お試しプランを設ける
- グーグルアドワースなどの検索キーワードを利用する
- フロント講座やセミナーを作って広めていく
- クラウドファウンディングの集客力を利用し展開していく
最初から人と人が繋がることができるのがSNSの特性。お互いの関係性を深めていくことが容易にできるも特徴でもであります。
また、同じ価値観を持った人にも出会いやすくもあるので、積極的に活用なさることはオススメです!
Let’s work! 顧客との関係作りをどうやって深めるかを考えてみよう!
今までは、良いサービスを提供し続けることが顧客を維持するための施策でした。これからは顧客との関係を深めていくことが重要になっていきます。
売上を上げていきたい!お客様として長くサービスを利用してほしい!と思われる場合は、「お客様と提供側という関係性から、人と人との関係にシフトしていき、何かあればこの人にお願いしようと思われるような人間関係を目指していった方がいい」と語る福田氏。
商品力だけで勝負をするのだったら、安くて良いものでの勝負となり、資本金が多いところや予算をたくさん組めるところが勝ってしまいうので、他ではなく”自分を選んでもらう”には、”自分という人間”との関係づくりを深めていく、ということに注力していけば良いとのこと。
繰り返し語られる信頼関係作りや、具体的にどのような施策をしていくのか?を、できる限り考えておいたり、実際に準備したりしておきましょう。
お手本とする人物を見つけておいたりするのもいいですね!
例えば、次のような項目をチェックしてみるといいそうなので参考にしてみてください。
✔︎ 初回の利用設計をスムーズにできていますか?
→お試し価格の導入や、ご利用案内、入会の説明資料の準備がそろっているかどうか。
✔︎ サポートできる時間や人の確保はできていますか?
→1人でできるサポートは限界がくるので、ゆくゆくでもいいが増やしていく方がサポートが手厚くできる。
✔︎ 継続特典をつけていますか?
→魅力的なサポートやお得な特典など、顧客目線で喜ばれるものの用意はありますか?
✔︎ 定期的にコミュニケーションをとっていますか?
→実際に対面する講座やお茶会、ミーティングイベント企画を設けると、より親近感を持ってもらいやすくなります。
✔︎ 解約に快く応じていますか?
→求めていることが満足したり解決したりすることでの退会はあるものなので、人は離れていく前提で接していると良いそうです。
サブスクリプションを拡大していくために
ワークを通じて、ご自身のサブスクリプションのビジネスモデルが生まれましたでしょうか?
関係性を長く保つサービスこそがサブスクリプションの特徴。特に個人で運営される場合は、人間関係を深めれば深めるほど、長い顧客関係となっていくそうです。
「信頼」や「あなただからお願いする」といった人と人との絆は、良い品物や良いサービスよりも選択基準において優位ということなのですよね。
人間力を磨くことで”選ばれる人”になっていき、商品やサービスも売れていくのは嬉しいことですよね。そしてサブスクリプションを利用してもらうことで顧客様にも喜びが生まれます。
この良い循環サイクルを、顧客様のニーズに応えながらどんどん回していくことで、結果的に利用者が増え、運営スタッフも増えていき、その輪が大きくなっていくことが事業拡大となっていくので、いいことづくし!ですね。
まさしくwin-winとなる環境で自分の力を発揮できることは、やりがいや生きがいを感じさせてくれるのではないでしょうか。
どんなことも、新しいことへの最初のステップは小さなことの積み重ねです。出てきたアイデアを実現させるために、次は形にしてゆく行動をし続けることで、どんどん現実化が進んでいきますから、ぜひ今日できることからスタートさせてみましょう!
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次回は福田氏著書#selfmediaの本も販売されます♪
お楽しみに!
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